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社会保険労務士“龍馬の瞳”の労務管理情報

埼玉県さいたま市のソリューション型社会保険労務士“龍馬の瞳”です。埼玉県内の中小企業の皆様に、労務管理の諸問題の解決に必要な諸情報を掲載してまいります。



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2010-05-23

未払い残業代の請求

今日は! 社会保険労務士“龍馬の瞳”こと楠瀬貞義です。kako-JobPTwHyGDlwyPG0.jpg

1 突然、未払い残業代の請求 ⇒ あなたの会社は大丈夫??


  多くの経営者や賃金管理の担当者にとっては、びっくりですよね。

  厚生労働省の資料から
 労働基準監督署の監督指導による
 「100万円以上の割増賃金の是正支払い状況」(平成20年度)をみると、

  企業数:1,553社
  対象労働者数:180,730人
  是正支払額:1,961,351万円


  この数字を少し加工してみましょう。

  1企業平均の対象労働者数:116人
  1企業平均の是正支払額:1,263万円/1社
  対象労働者1人当たり是正支払額:11万円


  これ!どうお思いになりますか?

  仮にあなたの会社が、30人規模の会社だったとして、
 100万円以上の是正勧告が出されると想定してみましょう。

  そのときは、
 約330万円(=11万円×30人)の支払いが発生する
 かもしれませんね。



2 では、一体誰が
 未払い残業代の請求などということをするのでしょう?


  まぎれもなく、
 それはあなたの会社の従業員(退職者を含む)
 まさに“飼い犬に手をかまれる”です。


  うちの会社は大丈夫! 本当でしょうか?

 “在職間の感情のもつれ”が高じて“退職後に請求”
 というパターンが、やはり多いようですが、

 在職中の請求、
 或いは従業員家族からの労働基準監督署への申告
 といったものもあります。


  “感情のもつれ”など、わが社にはない!
 そんなに簡単に考えてよいでしょうか。

  従業員に対する評価(人事考課)、処遇、人事異動、
 人員整理、懲戒処分、社内の人間関係などいたるところに
 “感情のもつれ”が生ずる余地があります。


  最近、こんな例を耳にしました。

  A社では、
 残業も多いからと社員に口頭で説明の上、
 残業代に代えて“別名目の手当”を支給していました。

 従業員もそのことを理解し、
 特に不満が出るということもありませんでした。

 そのA社の
 よく仕事のできる素直な女性従業員

  彼女に彼氏ができました。

 彼氏は過去に職場仲間の申告を契機に
 未払い残業代が手に入り、
 臨時収入に思わずほくそ笑んだ経験がありました。

  彼氏は、労働基準監督署に行って、
 未払い残業代の請求について相談するよう、
 彼女に勧めました。

  彼女は、あまり気が進まなかったのですが……、
 彼氏の勧めでもあり、
 労働基準監督署に出向くことにしました。

  その結果、労働基準監督署の臨検が行われましたが、
 別名目の手当てに
 残業代が含まれているということが証明できなかったので

 是正勧告を受け、
 不備を是正して、清算同意書・是正報告書を提出することとなりました。
 (清算は、未払い分がある社員全員を対象とします。)
 社内には労使相互の不信感、モラール低下が残りました。


  従業員との間に、いくら信頼関係ができていても
 しっかりした管理ができていないと
 思わぬところに、ほころびが出るものです。


3 未払い残業代の請求には様々な方法があり、
  行政機関、司法機関、法律専門家が絡むことが多い!

  残業代を請求する場合、その方法は?
 その主なものを挙げてみましょう!

 ① 従業員自らまたは代理人(弁護士)を立てて会社に請求する。


 ② 内容証明郵便を送付する。
    この場合、
   ・ 行政書士などの法律専門家が絡むことが多い、
   ・ 応じなければ、労基署に相談する、訴訟を起こす
    などの警告文が含まれていることが多いようです。


 ③ 労働組合を通じて請求する。
   労働者が合同労組やユニオン等に加入して請求してくるケースもあります。
 

 ④ 労働基準監督署に“相談(申告)”する。
    この場合、先ほどの従業員の例で述べたように、
   臨検、是正勧告……という風に
   指導監督(行政指導)がなさる場合のほか、

   検挙(送検)される場合もあります。


 ⑤ 個別労働紛争解決システムを利用する
   具体的には、
    労使双方、あるいはその一方が
   全国約300箇所に設けられた総合労働コーナーに相談し
   ・ 専門の相談員の情報提供・相談を受ける。
   ・ 都道府県労働局長の助言・指導を受ける。
   ・ 紛争調整委員会のあっせんを受ける。
    等が考えられます。


 ⑥ 簡易裁判所に民事調停を申立てる。
   かならずしも法律に縛られない、実情にあった解決が図られます。


 ⑦ 地方裁判所に労働審判を申し立てる。
   労働審判委員会で調停あるいは労働審判が行われ、
   これで解決できない場合は、
   当事者の異議の申し立てを受けて訴訟に移行します。


 ⑧ 裁判所に訴訟を起こす。
   長い時間と訴訟費用など、企業側の負担も大きくなります。

 ここに挙げたものは、あくまでも筆者が考える主要なものです。
また、ごく概要を述べたものですので、
詳細については他の専門書などによってください。


4 貴方の会社に未払い残業はないか?
 主なところをチェックして見ましょう。

  あなたの会社では、

 ① 労働時間が適正に把握・管理されていますか?
   労働時間(始業時刻・終業)の把握は、使用者の責務です。
  国から「労働時間の把握ために使用者が講ずべき措置に関する基準」が示されており、
  これに従い、適切に管理する必要があります。


 ② 残業時間の管理は正しく行われていますか?
   日々の残業時間は、使用者の責任において
  分単位で正確に計上しなければなりません。
   四捨五入が許されるのは、
  賃金計算期間の残業時間を集計した結果、端数が出る場合のみです。

   日々、5分や10分のサービス残業が出るのは、
  「止むを得ないこと」あるいは、「自然なこと」と安易に考えていませんか?


 ③ 無意味な早出出勤や終業後の居残りはありませんか?
   無意味な早出出勤や終業後の居残りを見過ごしていると、
  大勢の従業員の中には、この時間を残業時間と
  主張する者も出てきます。

   中には、実際に残業する者が現れることもあって、
  話は複雑になります。


 ④ “名ばかり管理職”はいませんか?
   “管理職”と労働基準法にいう“管理監督者”とは、違います。
  管理職であっても、管理監督者に該当しなければ、
  残業代を支払らわなければなりません。
  注意しましょう。


 ⑤ 定額残業代を支給している場合、
   その支払額(定額)が、正規の残業代の額を下回っていませんか?

  定額残業代は、その額が
  法令に基づいて計算された額と同じか、多い場合に有効です。
  法廷の額を下回る場合は差額を支給しなければなりません。


 ⑥ 残業代とは別名目の手当てを支給する場合、
   この手当てには、
  「残業代が含まれていること」「何時間分の残業代が含まれているか」が明確になっていますか?




 ⑦ 1時間あたりの残業代の計算に誤りはありませんか?
   残業代の算定基礎から除外できる賃金(手当て)は、
  法律によって定められています。


 ⑧ 割増率は、法定の基準を満たしていますか?
   今年(2010年4月)から、割増率が引き上げられました。
  中小企業には、適用を猶予されている部分もありますが、
  注意しましょう。


 
  
 ここに挙げたものは、あくまでも筆者が考える主要なものです。
また、ごく概要を述べたものですので、
詳細については他の専門書などによってください。


 未払い残業代の請求から、企業を守るには、
一定の対策が必要です。

 世はまさに、インターネットの時代です。
従業員は容易に関連知識を手に入れ、あるいは専門家とコンタクトできます。
 また、脳血管疾患や精神疾患などの発症を受けて、
監督行政はますます厳しさを増しています。
 残業代の支払いに問題がありそうと思ったら
就業規則・賃金規定などの見直しや運用の適正化が必要です。

 ご自身の会社で検討・改善されるか、
社会保険労務士などの専門家にご相談される
ことを検討してみてください。

テーマ : 人事労務
ジャンル : ビジネス

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